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このブログは、2005年08月18日から2006年04月03日にかけて、友人達と立ち上げた『ヴォーリズ来日100周年記念ブログ』に書いたものです。敬愛するウイリアム・メレル・ヴォーリズの残した建築物を訪ね歩き、撮影した写真に添えて小さな物語を作りました。詩と物語は全て私の創作によるものです。

※あえてブログを作成した日付を明記しています。風化による崩壊や管理者、持ち主の事情により、現在では情報の一部に間違いや建物自体が現存しない可能性もあります。どうかご了承ください。
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# by w-m-vories | 2009-10-02 14:57 | ヴォーリズ

前田邸(旧佐藤久勝邸)


幸せのかたち

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満たされた僕の家は 
今も静かに待っている
大切なものは何ひとつ 
見失うことはない

ほんの少しの光でも 
僕は迷わずにいられる
あなたの焼いてくれたパンと 
僕を呼ぶ声

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何もないけれど 
溢れるほどの緑
何もないけれど 
話は尽きることなく

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誰もいない部屋で独り 
あなたは祈り続けてる
何一つ変わらないまま 
幸せのかたち

いつも僕らのそばにいて 
悲しい話遠ざけた
夢にまで見た幸せが 
確かにそこにある

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何もないけれど 
奏でる声のメロディー
何もないけれど 
言葉は生まれる

何もないけれど 
溢れるほどの緑
何もないけれど 
話は尽きることなく

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 近江八幡土田町に、昭和6(1931)年、ヴォーリズ建築事務所の佐藤久勝自邸として建てられたスパニッシュ・スタイルの住宅。当時の近江兄弟社発刊の冊子「湖畔の声」に、彼はこう記している。

 「我が家こそ、どこまでも、親しさと、そして暖かさとの溢れている住宅で、あらしめよう。こん度の台所の動きよさ、パンも自ら焼こう、新しい料理もやってみよう。母や女中が困っても構わないから……。
 培う日が待遠しいものだ。あれも植えよう、これも植えよう、楽しき我家……懐かしの我が家。」(原文ママ)

 佐藤は、この新居完成の数ヶ月後、急性肺炎のため他界。その後、朋友・前田重治が後を継ぎ、現在は嫡男典夫氏の代となっている。

参考:山形政昭著『ヴォーリズの西洋館』

2006年04月03日
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# by w-m-vories | 2009-10-02 14:30

旧伊庭邸家


変わらない幸せ

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静寂は 音を閉ざす扉
心の気配に 耳をすませば
私の声が あなたにも
いつか届くと 信じましょう

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窓から見える 風景は
約束された 昨日の続き
変わらない事が 幸せならば
きっとここから 見えるはず

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暗くても 明るくても 
あなたに 見えないものは
いつもここで待っている
私と椅子とテーブルと

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石積みの壁のように
ずっと変わらない幸せは
探しても探しても
見つかりそうにありません

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大正2年、住友財閥2代目総理事などを歴任した伊庭貞剛が建築主となり、四男・伊庭慎吉の住居として建築された木造3階建て住宅。ヴォーリズ建築の中では最初期のもので、外観、内装共に和風を多く取り入れた佇まいである。増改築が著しい可能性があり、工事の詳細が明確でないため建築当初の姿は定かでないが、本来は南へかなり延長した大きな敷地であったとの証言がある。

参考:安土町教育委員会事務局文化体育振興課 編『旧伊庭邸家住宅の見どころ』

2005年11月08日
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# by w-m-vories | 2009-10-02 14:23

旧近江ミッション・ダブルハウス


おなじ数だけくりかえす

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煉瓦塀の隙間から
ほんのすこしのおもてなし
道行く人が振り返る
ただそれだけの昼下がり

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路地からやってくる風を
涼空色と名付けたら
夢の続きを見るように
あなたが訪ねてくれました

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扉を開けずに通るのは
夏の蝉音 冬の雪
ずっと奥までお入りなさい
春の匂いと秋の月

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開くことと閉じること
おなじ数だけくりかえす
「いってきます」と
「おかえりなさい」
おなじ数だけくりかえす

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1921年9月、近江八幡池田町の近江ミッション住宅の北寄りに建てられたコロニアル・スタイルの二世帯住宅。中央のレンガ壁を境にして、東西に対象形プランをもつ二戸一住宅で、ヴォーリズ氏が導入しようとしたライフスタイルが具体的に示されたものだった。竣工後、居住者は何度か入れ替わり、昭和初期にメンソレータムの販売業務で活躍していた佐藤安太郎、諸川庄三両氏が住まい、両家の住宅として現在に至っている。

2005年09月09日
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# by w-m-vories | 2009-10-02 14:17

京都YWCA


ようこそ!

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おばあちゃんやおかあさんたちは
朝はやくから大忙し。
今日は庭にテーブルを出して
お昼ごはんをみんなで食べる。
だから、わたしも……
なんだか朝から忙しい。

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お手伝いをする前に
お昼ごはんを食べる前に
COLDをキュッとひねって手を洗う。
生まれて始めて見た外国の文字
COLD!

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わたしは小さな子どもたちに
「手を洗いなさい」って言う役目
「タオルをちゃんと戻しなさい」って言う役目
タオルかけに手が届かない子を抱っこする役目
わたしが一番、忙しい。

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辛いことと嬉しいこと
悲しいことと楽しいこと
いつかあなたが訪ねてくる日
ようこそ!

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1923年に設立以来、一人ひとりが大切にされる「共に生きる世界」を目指して女性たちが中心になって運営されてきた。道路(東)側の現新館(本館)は、1967(昭和42)年に新築されたが、ホステルとして利用されていた現旧館は、1934(昭和9)年に建てられた時のまま、時間を封印しているかのよう。洗面所の蛇口レバーやタオル掛けは陶器製で、壊れずに現在も使用されている。

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本館横の庭で催された当時のガーデン・パーティーの写真。多くの女性や子どもたちの食事を楽しむ風景が見られ、活動の活気が伺える。(京都YWCA所蔵)

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正門から本館(うろこ状の壁と白い窓枠)を望む。(京都YWCA所蔵)

2005年08月29日
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# by w-m-vories | 2009-10-02 14:10

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